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2006年 01月 18日
前回の予告どおり、今日から今月22日投開票の生駒市長選挙について、書いていきます。
まずは、生駒市について簡単にご紹介。 今年、市制35周年を迎える生駒市は、大阪のベッドタウンとして安定的にひらけてきたニュータウンってイメージをもたれますが、まあ基本的にはそのとおりです(笑)。 大阪で働くサラリーマン世帯が、庭付き一戸建てを求めて流入してきて人口が増えてきたって感じですね。まあ、最近の人口増加は完全に横ばい、もしくはちょっとダウンみたいですが。 そのような完全なベッドタウンとして発展してきた生駒市は大きな安定した産業基盤というものを持っていません。 それは生駒市の税収に顕著に表れています。生駒市の税収は、個人市民税が50%、固定資産税が35%です。市民からの税金が税収の75%というのは、いいもんじゃありません。なかなかに困った数字です。 というのも、日本全体の問題となっている「少子高齢化」が、生駒市の状態を非常に不安定なものにしているのです。 だって、考えてもみてください。庭付き一戸建てを求めて流入してきた人たちって、そんなに若くないでしょう。30後半から団塊の世代くらいまででしょう。で、その上のほうの人たちがもうすぐ定年を迎えるわけです。いわゆる「07年問題」 ですね。 しかも、子供も独立して年寄り二人暮しだと、都心部から離れた庭付き一戸建てがだんだん億劫になってくるのか、高齢者が都市部に近いマンションへ戻ってくるというのが最近非常に増えてきてます。 こういう状況から、このまま行くと人口減(社会減、自然減共に)=税収源というのは近い将来必ず起こる問題なわけですよ。 じゃあ、どうすればいいのか? 流入を増やす(社会増)。子供を増やす(自然増)。で基本的には、持ち家の人が多いとなお良し。とまあ、そうなるわけです。 もちろん、企業をガンガン誘致して産業基盤を築くというのもアリでしょうけど、そういう街じゃないでしょうし、基本的な戦略としては、人を増やしてその消費活動にまつわる産業が発展していくってことになると思います。 で、今回の選挙なわけです。 今回、当選した市長さんはこの問題に、真正面から取り組む必要があるわけです。 だって、在任中に2007年が来るわけだし、今きちんとした施策を行わないと、将来エライことになるのが目に見えているわけですからね。 ということで、ようやく今回の市長候補2人のご紹介です。 ●(現職)中本幸一候補69歳【無所属】● 30歳で生駒町議に初当選、市制施行に尽力して市議になる。その後県議二期を経て平成16年から市長を3期務める。 地元出身ならではの視点で「百貨店と地元商店街が共存共栄する活気ある街づくり」を目指してきた。DVD鑑賞が趣味。 ●(新人)山下真候補37歳【無所属】● 東大卒業後、朝日新聞に入社。記者時代に取材した弁護士をみて、より弱者の力になれると弁護士を目指して京大法学部に入学し、28歳で司法試験に合格。 01年に市立保育園で起きたO157の集団感染では市の責任を問う遺族の弁護を引き受けて裁判を続けている。オオタカの保護を求めて宅地開発の是非を問う住民投票を求めて直接請求の先頭にたつ。 とまあ、二人のプロフィールはこんな感じです。 で、両者の推薦状況はこれまたすごいです。 中本候補は、自民・公明・社民・新党日本推薦 その他連合奈良や自治会など約180団体の推薦をうけているというすさまじい陣容。 対する、山下候補は、政党推薦は多分無し。自身が代表世話人を務める市民団体「さわやか生駒」や「生駒未来ネットワーク」などが、おもな支援基盤でしょう。 そして、ここでも出ました松浦米子さんと辻公雄さんのゴールデンコンビがどうやら応援しているみたいです。 大阪市長選挙では、自分達が立候補すりゃいいのにそれはしないで口だけは出すというスタンスを守り、今回もまた口を出せる先を増やしに来たようです。 というわけで、長くなってきたので今回はこの辺で。 次回からは、生駒市の抱える課題に、両候補がどう取り組むつもりなのか?ということをお送りしていきます。
by kansai-seiji
| 2006-01-18 20:24
| 生駒市長選挙
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